海外の感想「ベター・コール・ソウル」シーズン4第1話「煙」

海外の感想「ベター・コール・ソウル」シーズン4第1話「煙」

本国アメリカだけではなく世界中で大ヒットを記録し、ここ日本でも中毒者が続出した人気海外ドラマ「ブレイキング・バッド」

今回はそのスピンオフ(前日譚)である「ベター・コール・ソウル」シーズン4第1話を見た外国人の評価と感想を翻訳してまとめました(ネタバレ考察あり)

海外ファン

故人チャックの生前の願いにジミーは従ったまで。ジミーはようやく悟ったんだ。後悔なんかしてたまるか。したってそんなの無駄なだけだからと。
ついに闇落ちしたソウル・グッドマンが見られる。悪役になりきる覚悟を決めるんだ。ジミー!

参考:1. 2など

シーズン4予告編

海外ドラマ「ベター・コール・ソウル」シーズン4第1話「煙」に対する海外の感想

冒頭シーン:シナボン店長ジーン・タカヴィック

気を失って緊急搬送されるジミー。

まるでお兄さんチャックが電磁波過敏症で卒倒し病院に運ばれたシーンと対比させているかのよう。

兄チャックは電磁波の呪いから、そしてジミーは罪の意識という呪縛から逃れることができなかった。

この兄弟はずっと形のないものに追われ続ける運命なのだ。

レントゲン写真を取られるシーンは、まさに犯人が警察に捕まってマグショットを取られるシーンを連想するし、大きなハンドバッグを抱えて病室を出るシーンは、刑期をつとめ上げた受刑者が出所するシーンを連想させる。

ジミーの暗い未来を予言しているとしか考えられない。

あの受付のナース。人がいいのは分かるが、社会保障番号を大声で読み上げるのはセキュリティー的にマズイだろ。うちの会社でそんな事したらクビになっちゃうよ。

後のシーンで、マイクの部屋のテレビに映っていた野球中継のチームは「アルバカーキ・アイソトープス」。

ジーンが病院から帰る時に乗ったタクシーのフロントミラーに掛けてあった芳香剤も同じ「アルバカーキ・アイソトープス」のチームロゴを型どったものだった。 こういう何気ない繋がりが憎い演出だよね。

※アルバカーキ・アイソトープス
アルバカーキ・アイソトープス (Albuquerque Isotopes) は、実在するアメリカ合衆国ニューメキシコ州アルバカーキに本拠地をおくマイナーリーグの野球チームです。

そのアルバカーキの芳香剤を見て不安になるジミーのシーン。ひょっとしたらあの運転手はジミーがソウル・グッドマンだと気が付いたのかもしれない。

地元アルバカーキーに住んでた人間ならソウルのあのぶっ飛んだCMを知らないはずがないからね。

そこから「ブレイキング・バッド」で麻薬犯罪者ウォルターの共犯者ではないかと連想したと。かなり疑っているような表情でミラー越しにジミーを見つめてたから。

予想:ジミーを送り届けた運転手はジミーを降ろした後、ソウル・グッドマンらしき客を乗せたと、警察に通報した。そして警察は病院にジミーの社会保障番号を照会しジーンがソウル・グッドマンだと突き止める。

もしかしたらすべてジミーの妄想か幻覚の可能性もあると疑っている。

兄チャックと同じようにジミーの誇大妄想が精神病の域まで達して幻覚を見ているのではないかと。

>>7
運転手の男は、確実に何かを訝しむような目でジミーを見てた。

主人公ジミーが「信頼できない語り手」(Unreliable narrator)だって言うのかい?それはさすがに無いと思いたい。

どちらにしろ、このタクシードライバーが再登場するとしても、現在のジミーを描くシーンはお約束として、シーズン最初の1話の冒頭という慣例に従うなら、次のシーズン5の第1話まで待たなくちゃならないからね。まったく拷問に等しいおあずけだ。

信頼できない語り手(Unreliable narrator)

信頼できない語り手は、小説や映画などで物語を進める手法の一つ(叙述トリックの一種)で、語り手の信頼性を著しく低いものにすることにより、読者や観客を惑わせたりミスリードしたりするものです。

信頼できない語り手は大きく分けて4つの類型に分類できます。

  1. 読者を騙す語り手
  2. 精神に問題のある語り手
  3. 子供の語り手
  4. 記憶のあいまいな語り手
コメント主が疑っているのは、2番目のジミーが「精神に問題のある語り手」ではないかということです。

- Wikipedia

警備コンサルタント:マイク・エルマントラウト

シーズン3第9話でのやり取り:
リディア:資金洗浄のために物流コンサルタントの役職を用意したわ
マイク:元警官だ。もっと相応しい仕事があるだろう。
シーズン4第1話:
マドリガル社員:ちょっと待ってください。あなた誰ですか?
マイク:エルマントラウト。警備コンサルタントだ。

YEAH!! 最高の持って行き方!

最初このシーンを見てマイクは一体何を企んでいるのか見当も付かなかったんだけど、与えられた肩書の仕事(警備コンサルタント)を忠実にこなしていたとわかった時はやられたぜ!と思った。

このシーン良かったよな。ストンと腑に落ちる感が最高だった。

マイクは間抜けじゃない。

1万ドル(約100万円)が振り込まれた給与明細書をじっと見つめ考えるマイク。いくらなんでもつい最近まで駐車場の管理人をしていたしがない中年オヤジが貰える額じゃない。

だから大金の出所を怪しまれたときのためにきちんと警備コンサルタントの仕事をしていますというアリバイ作りをしたかったんだと思う。

それに加えて、自分のお金がどこからやって来ているかも自分の目で把握しておきたかったんだろうね。本当に用心深いマイク。

マイクはマイクなんだよね。

合法・非合法を問わず、与えられた仕事は100%完遂する。それがマイク。

マイクが仕事でヘマをする姿が想像できない。

けど最後の最後でヘマをしたから、ウォルター・ホワイトに腹を撃たれることになったんだけどな。

修理業者と偽ってチャックの家に潜入した時も、ドアの修理という建前上の仕事をきっちりとこなしてたからな(笑)

こうしたマイクの何でもきっちりとこなす性分がガス・フリングが気に入った点の一つかもしれないね。義理堅さときっちりしいがマイクの美点。

ガスも麻薬流通を一手に仕切っている大物というのに、レストラン「ロスポヨス」の店長としての仕事をきっちりと全うしているからね。

二人は気が合うのかもしれない。

マイク:もう2度と半端仕事をするんじゃないぞ。ウォルター。

マイク:銃は無しか?もしブルース・リーが銃を持っていないなら、間違いなく3分かそこらでアリが勝つ

それにマイクは仕事だけじゃなく、世間話だって巧みにこなす。モハメド・アリ対ブルース・リーという戯言に対しても至極まっとうな意見を言ってたし。

フィクションと違って、現実は階級差(体重差)が何よりも重要なんだよね。

※ブルース・リーとモハメド・アリ 格闘技ファンの間でよく話題になる「最強決定談議」。格闘技の種類や体重差の枠を超えて戦った場合、誰が一番強いのか。格闘ファンなら一度は語り合ったことがある永遠のテーマ。

そんな夢のカード。「モハメド・アリと戦ったら勝つ自信はあるか?」と尋ねられたブルース・リー本人がモハメド・アリVSブルース・リーについて自ら率直に語った逸話が残されています。

※出典は書籍「Making of Enter the Dragon」(1987年)

みんなが僕にアリと戦ってみろって言うんだ。だから彼のあらゆる動きを研究したことがある。今では彼が何を考えどう動くかまで手にとるように分かる気さえする。けどね、僕の手を見てほしい。ただの中国人の小さな手でしかない。彼と戦っても殺されるだけだよ。

- COMPLEX


同僚に対する誕生日メッセージも秀逸だった。
「高みを目指せ!」(Reach for the stars)

警備コンサルタントのマイクがお忍びでいろんな会社を抜き打ち検査するリアリティ番組が見てみたい(笑)

あの「ブレイキング・バッド」に新たなスピンオフが誕生!タイトルは「ルールはルール」。マイク・エルマントラウトが古今東西の職場を巡り、「労働安全衛生法」(OSHA)を徹底する新シリーズ!乞うご期待!

ハワードの懺悔とジミーの反応

ハワード:チャックがあんなことになったのは全部僕のせいだ
ジミー:ハワード。それは君が背負って行くべき十字架だな

ハワード:全部僕のせいなんだ・・・
ジミー:・・・その通り

なんてことだ!

「ベター・コール・ソウル」の中でも1,2を争うほど心をえぐるセリフだな。

前シーズンの、チャックのセリフ「ジミー。昔からお前のことなどどうでもよかった」と同じくらいに強烈なセリフ。

このジミーの返しには自分も驚いた。すべての罪をハワードになすりつけたんだ。

兄の死が自分のせいであると内心気が付いていたジミーは苦しんでいたんだとは思う。保険事務所でチャックが精神病であると仄めかしたことが、チャックの自殺に繋がったと気が付かないはずがない。

けどそれと同時にその罪の重さから逃げられる方法を模索していたのも事実なんだろう。で、ちょうどタイミングよくハワードの懺悔の告白を耳にして、すべてをハワードのせいにすることに決めたんだ。

ジミーの暗黒面が正体を表しつつある。

シーズン1放映中にハワードってそんなに嫌なヤツじゃないよ、と言われても絶対に信じなかっただろうな。けど今となってはハワードのことが好きになりかけている。同情心さえ湧いている。

自分はもっと早くにハワードに対する見方が変わってたかな。ジミーがHHMで働くことを妨害していたのが、ハワードじゃなく実の兄チャックだったと分かったとき。

俺は第1話の頃から好きだったけどね。特に必死に塀を乗り越えようとするハワードを見てからは大のお気に入りさ!

火事の第一報が伝えられたのが実の弟ではなく、ハワードだったという点について。

つまり生前のチャックは緊急連絡先の相手をジミーではなく、ハワードに指定してたんだね。チャックがジミーをどれほど信用していなかったかの証拠でもある。

ジミーのセリフを受けてのあのハワードの演技は完璧だった。

喪失感・悲しみ・心の衝撃などすべてが一緒になって現れた顔をしていた。

みんなとは少し違う見方をしている。

ジミーがハワードに対して突き放したような冷たい態度をとったのは、チャックが生前にジミーを諭していたときのアドバイスに忠実に従った結果だと思う。

故人の遺志を引き継いだのさ。ジミーなりのやり方でね。

これでようやく闇落ち完了。悪役になりきる覚悟を決めるんだジミー!

※シーズン3第10話:弟ジミーを突き放す兄チャック
チャック:後悔してるって?なら言おう。お構いなく。何の意味がある?どうせまたやるのに
ジミー:そんなことはない
チャック:いや、それがお前だ。人を傷つける。繰り返し繰り返し何度もな。そして反省という名のショーが始まる
ジミー:ショーなんかじゃない
チャック:なんでそんな悲しそうな顔をする?何の意味があるんだ?いっそこんな茶番はすっ飛ばしたらどうだ。結局、お前はみんなを傷つける。どうしようもない。だからもう謝るのは止めてありのままを受け入れろ。それができたら私もお前を見直すよ。

とうとうソウル・グッドマンが参上か!

ジミーがソウル・グッドマンに変化したターニング・ポイントとなるシーンだったね。

最後の最後にジミーは口笛を吹いた。これは大きな意味があったと思う。

「ブレイキング・バッド」で、メスの密造に必要な材料を盗み出す際に、仲間の一人が偶然通りかかってしまった少年を射殺してしまう。ジェシーは罪の意識に駆られ苦しむ中、ウォルター・ホワイトは一人口笛を吹いてしまうシーンがある。

この瞬間、ジェシーはウォルターを見限ったんだ。コイツは自分とは違う種類の人間だと見切った。

ひょっとしたら、ジミーの口笛を聞いたキムも同じように感じたのかもしれない。

その他のシーンに対する感想と考察

ジミーが着ていたスウェットは、ジミーが法学の学位をとった通信制サモア大学のスウェットだ。

兄さんを驚かそうと、チャックに内緒で必死に勉強を頑張ってたんだよな~ :,(

マイクの孫娘の年齢がワイルドに変化しすぎだと思うの(笑)

>>36
前日譚なのに、「ブレイキング・バッド」の頃よりも明らかにお姉さんになってるのは無いわ(笑)

>>37
それを言っちゃあおしまいよ(You’ve stepped over the line.)
マイクなんてもうよぼよぼのお爺ちゃんにしか見えないんだから!

マドリガル社の社員、あの坊主頭の男を見たときBBシーズン1の頃のウォルター・ホワイトを思い出した。ダサい服とかもそっくり。

車の中の絵はけっこうな緊張感があったから、エンジンキーを回した瞬間に車が爆発するんじゃないかと内心ドキドキしてた。

自分はクレイグ・ケトルマンを思い出したけどね。

小さくしか映ってなかったけど、家の番地が925だったのが見えた人いる?

つまりこの男は典型的な無能社員の9時5時男(nine-to-five)だってことを暗喩しているのかも。

※英語「nine-to-five」
英語「nine-to-five」 は、成果ではなく、時間労働者のような態度で働く会社員。つまり9時から5時までの所定時間だけ働けばよいと考えるサラリーマンを揶揄する表現です。

>>41
よくそんな細かいところまで気が付くね。
一人だけ、4D8KTVでも見てるのか(笑)

チャックの葬式でかかっていた音楽は、シーズン2でチャックがピアノの練習で弾いていた曲と同じ。
※参考動画(フォーレ作曲「シシリエンヌ」)

フォーレ:シシリエンヌ Op 78 [Piano ver.]

キムってひょっとしてアルコール依存症になるとかじゃないよね。ジミーのせいで心労がたたって酒に逃げる。あるいは骨折を機に、痛み止め中毒になって廃人になるとか・・・

どちらにしろ、キムには暗い未来しか待ってないと思うんだ。

だってジミーの周りにいる人間は必ず不幸になるんだから。

キムが死んでしまうかどうかは分からないけど、シーズン4からはいよいよキムでさえジミーのことを見放して去ってしまうのかもしれない。

ハワードに対するジミーの返事に耳を疑うような表情をしていたのが、その予兆だと思うな。

ガス:抗争になる。秩序が乱れれば、D.E.Aが乗り出す

D.E.A! D.E.A! D.E.A!(麻薬取締局)

もしかして、近い内にハンク・シュレイダーやゴメスが登場するのかも!

ナチョ、ヘマをしでかしたな。河になんか捨てずに、家に帰ってトイレにでも流しとけばよかったものを。

ガスの手下に証拠をバッチリと押さえられてしまった。

ガスの手下がナチョの跡を付けていていたということは、あらかじめナチョの車に発信機をつけていたということ。つまりはずいぶん前からナチョに謀反の可能性ありと感づいていたのかもしれない。

だからヘクターの容体が急変したときに、すぐにこれはナチョの仕業だと気が付いた。そして部下にナチョを尾行させたんだと思う。

ナチョの弱みを握ろうとしたのかもしれない。これから組織内で大きな権力争いが起きるみたいだから、サラマンカ陣営のナチョに密偵やスパイのような役割をやらせようとしていてもおかしくない。

退屈するシーンが1つもないのが素晴らしい。ハワードの告白を聞いた後、金魚に餌をやるシーンが特に印象的だった。彩りが美しいカットなだけではなく、あの覚悟を決めた男が見せるどこかスッキリとした表情よ!歪んだ笑みがたまらない。

 

***
以上となります。











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